梅雨らしい空模様が続いていますが、その合間に太陽が顔を出したときには、プールから子供達の元気な声が響き渡り、本格的な夏が間近に迫ってきていることを感じます。
さて、日本には、大昔から「正しい心で、正しい言葉を使うことによって、正しい行いができる。」という伝統的な考え方があります。これを言霊(ことだま)といいます。
言葉には命(魂)が宿っていると信じ、使い方一つで人生をも左右するほどの大きな力があると考えられています。
これは、高橋系吾氏の「その一言」という詩です。
その一言で 励まされ
その一言で 夢を持ち
その一言で 腹が立ち
その一言で がっかりし
その一言で 泣かされる
ほんのわずかな一言が
不思議な大きな力を持つ
ほんのちょっとの一言で
この短い詩の中に、いかに一言の言葉が大事なのかよく表されています。人に言われた一言で、勇気づけられたり励まされたり、反対に、とても嫌な思いをさせられたりするなど、皆様にもいろいろな経験があることと思います。人が発する言葉の責任の重さを感じました。同時に、子供同士の言葉使いはどうでしょうか。「そんなつもりじゃなかった。」と思っていても、聞く人にはとても嫌な言葉というものがあります。また、反対に、ちょっとした言葉をかけられて、とてもやる気が出ることもあります。今の子供は、ちょっとした言葉のやりとりで、友達関係を悪くすることがあるようです。是非、お子さんが友達に対して使っている言葉について振り返って考えてみていただきたいと思います。
今、八條小の子供達は、1学期のまとめに一生懸命に取り組んでおります。先週の授業参観では、どの学級でも真剣に先生の話を聞いたり、お友達と協力して学習に取り組んでいたりする子供達の姿がとても印象的でした。心も体も着実に成長しており、うれしく思っています。しかし、毎日顔を合わせているお家の方々にとっては、お子さんの変化に気づくのは少ないのかもしれません。むしろ、できないところばかりが目について、叱ることが多くなっていることはないでしょうか。子供達は、お家の方々のやさしい「その一言」を待っているのです。
もうすぐ、夏休み。夏休みは、お子さんとお家の方々との愛情という絆を結ぶ絶好の機会です。お子さんと夏休みの計画を話し合うことから始めてみてはいかがでしょうか。ちょっとした一言で、お子さんをやる気にさせてください。第一学期、本校の教育活動への様々なご支援・ご協力をいただき、ありがとうございました。
八條小 学校便り 7月号より